LBL受講生 ブランク15年以上の理容師が訪問美容師として現場復帰

LBL受講生 ブランク15年以上の理容師が訪問美容師として現場復帰

61歳・ブランク15年以上の元理容師が、LBLで学び直し訪問美容師として現場復帰。女性カットへの不安や理容のクセとの格闘を経て、現在は1日最大20名を担当するまでに成長した軌跡を紹介します。

目次

61歳・ブランク15年以上でも訪問美容師として現場復帰できるのか

ブランクがある50代や60代の美容師がLBLで練習している様子

「復帰したいけど年齢やブランク的に厳しいだろうな…」と感じている、長期ブランクのある元美容師・元理容師の方に、読んでほしい話があります。

友金さんは現在61歳。理容師として長年働いてきましたが、身体を壊して現場を離れ、介護職へと転職しました。訪問美容という職業を知ったのは、その介護施設でのことです。

ブランクは15年以上。それでも友金さんはLBLで学び直し、訪問美容師として再出発しました。この記事では、その経緯と現在の活動を、友金さん自身の言葉で紹介します。

理容師を辞めた理由と介護職への転職

友金さんが理容の仕事を辞めたのは、身体が限界を迎えたからでした。

友金さん

薄利多売店で仕事をしていて、身体を壊し入院をしました

入院中、担当医とさまざまな話をするなかで、介護の資格を取れることを知り、受講をすすめられました。退院後は伊万里で理容の仕事を探しましたが、適当な職場が見つからず、介護の仕事を始めることにしました。

ただ、髪を切る仕事への未練はずっと残っていました。その気持ちが、後の決断につながります。

訪問美容との出会いと再挑戦を決めたきっかけ

介護施設で働いていたある日、施設に訪問美容師がやってきました。友金さんにとって、それが「訪問美容」という職業を初めて目にした瞬間で、「こういう仕事もあるのか」と感じた瞬間でした。

友金さん

髪を切る仕事に未練もあったため、訪問美容師さんが来られるたびに、色んな質問をしていきました。

訪問理美容の行なっている様子や、どのくらいの範囲をまわっているのか、1日でどのくらいの人数を行なうのか、といった感じです。

繰り返し質問を重ねるうちに、挑戦することを決意しました。

その後、訪問美容のスクールをインターネットで検索するなかでLBLを発見します。

友金さん

ブランクがある美容師さんが復職されている記事を読む中で、挑戦したい気持ちが出てきて、問い合わせしました。

他のスクールも見ましたが、LBLの方が、学ぶ過程のイメージや現場に出るイメージができ、就労支援も行っていただけるという事が決め手となりました。

長期ブランクよりも大きかった理容と美容の違い

レイヤーカットの講習を受ける友金さん

ブランクへの不安がなかったわけではありません。しかし友金さんには、一つ確信がありました。

友金さん

カット自体は、たまに入居者様を切っていましたし、感覚は取り戻せると思いました。

teto代表中山

LBLでの面談時にも、ブランクが長いとはいえ、薄利多売店で沢山のお客様に触れてきたという事で、感覚はすぐ取り戻せると思いました。

面談の際も誠実な方で、まじめにレッスンを行ってくれると感じました。

しかし、元理容師ということで、訪問美容を始めるにはもっと大きな壁が待っていました。

女性カットで直面した具体的な課題

友金さん

長い髪の女性を切ることがなかったので、そこは不安でした。

床屋は角を作るのですが、女性は丸みを作るという事で、今までとは別の技術、知識が必要で、とまどいました。

レッスンが始まると、理容と美容の根本的な違いに直面しました。

理容のクセが技術に与えた影響

長年染みついた理容のやり方が、思わぬところで出てしまいます。

友金さん

床屋時代のくせで、上まで短く切り上げてしまい、自然なつながりや丸みを出せなかったです。

LBLの講師も、当時の状態をこう振り返っています。

LBL講師の山崎

男性スタイルをベースに考えてしまう傾向があり、その結果、トップが短くなりすぎたり、シルエットがぼやけてしまったり、グラデーションがうまく繋がらないといった状態が見受けられました。

技術面では、女性のカットに対する苦手意識が強く、施術においても課題が多く見られました。

ブランクの問題というより、理容と美容という異なる技術体系の違いがそのまま課題として出てきた形です。これは、理容師が訪問美容に転じる際に特有のつまずき方といえます。

LBLでの学び直しと成長のプロセス

LBLでカットの理論を学ぶ友金さん

3ヶ月のレッスン内容と指導の特徴

LBLでは約3ヶ月間のレッスンを通じて、女性特有のスタイルの作り方、残すべきポイント、セニングの入れ方などを体系的に指導しています。友金さんの場合、カットの技術自体はある程度持っていたため、施術理論を中心とした指導が行われました。

LBL講師の山崎

カットの技術は、ある程度お持ちの方だったので、施術理論を中心に指導することで吸収が早かったと感じています。

反復練習を重ねるなかで、変化が出てきました。

友金さん

女性のスタイルをやっていくうちに、床屋との違いを学べました。教えていただいたことを反復練習することで、女性らしさを出せるようになり、不安なく入客できるようになりました。

LBLの指導は「現場で使えるベーシックカット」を軸にしています。一般的なベーシックカットは基礎として重要ではあるものの、そのまま現場に落とし込むことが難しいケースがほとんどです。

LBLでは実際のサロンワークを前提とした内容を指導しているため、学んだ技術をそのまま実践に活かすことができます。

苦手意識を克服できた理由

LBLでは、一人の講師が責任を持って一貫した指導を行います。指導者によって教え方が変わることがないため、受講生が迷わずに理解を深められる環境です。

マンツーマンまたは少人数制のため、疑問点をその場で解消しやすく、技術を定着させることができます。

LBL講師の山崎

女性スタイルに対する苦手意識を着実に克服し、自信を持って対応できるレベルまで成長することができました。

訪問美容師としての実際の働き方

LBLで美容技術を学ぶ友金さん

現場の種類と働き方の変化(週2から週4へ)

修了後は、訪問理美容tetoに雇用され、有料老人ホーム・病院・グループホーム・特別養護老人ホームなど、さまざまな現場に伺うことになりました。

友金さん

初月は週2くらいで社員さんと現場を組んでもらいました。現場でのサポートもあり、順調に仕事に慣れたと思います。

一人でいきなり現場に出るのではなく、社員と並走しながら慣れていける環境があったことが、スムーズな立ち上がりにつながりました。

現在は週4まで仕事を任せてもらえるようになり、カラー・パーマも習得し、個人宅への訪問も行っています。一人で現場を任されるまでになりました。

現場に出ることで施術スピードと対応力の成長

現場復帰直後から順調だったわけではありません。

友金さん

最初のころは1時間で2名くらいしかカットできなかったんですけど、3か月目には1時間で3名は切れるようになりました。

多い日は20名くらい一日で切れるようになっています。

数字で見ると、成長の軌跡がはっきりと見えます。現在はカラー・パーマも習得済みで、施術の幅も広がっています。

長期ブランクからの復帰、現場で感じた難しさと乗り越えたこと

LBLでカット講習を受ける友金さん

接客と介護の違いによる戸惑い

介護職の経験があるため、高齢者と接することには慣れているはずでした。しかし、訪問美容の現場では別の難しさがありました。

友金さん

介護職の時とは接するというか、対応の違いに戸惑いもあり、言葉づかいひとつでも意識の違いがありました。

介護では親しみと気づかい、訪問では接客に気づかいかな、と。具体的には伝えづらいですが。

同じ高齢者を相手にしていても、介護と美容では関係性の作り方が違う。その微妙な差を、身をもって感じた経験です。

実際に経験した失敗と改善

友金さん

刈り終えた後の気づかいの意識が薄かったことでの失敗。突発的な利用者さんの言動への対応など。

技術だけでなく、施術前後のふるまいや、予測できない状況への対応力も現場では問われます。友金さんは「日々に何かしら学びと反省」という言葉で、今の仕事との向き合い方を表現しています。

61歳という年齢とどう向き合うか

60代で訪問美容師として現場復帰した友金さん

体力面の課題と日々の対策

訪問美容の現場では、サロン勤務とは違った特殊な姿勢になる機会が多くあります。

友金さん

現場では中腰になる機会も多く、膝やふとももに疲労がたまりやすく、最初のころはとても疲れました。

60代になってから、体力や身体の変化をより意識するようになったという友金さん。「長く働きたいので、休みの日はウォーキングを行うなど、体調管理も行っています」と、長く続けることを見据えた工夫を日常に取り入れています。

年齢を重ねたからこそできる価値

年齢についてどう捉えているか聞くと、友金さんはこう答えました。

友金さん

60代になり今までよりも自分の身体や体力を気にするようになりました。強みとは言えないですが、利用者さんの若かりし頃の社会の様子の話題などで話せることですかね。

同世代として共有できる記憶や話題がある。それは技術とは別の、友金さんならではの利用者との距離の縮め方です。

若い人と話せるから嬉しいというお客様がいる一方で、世代が近くて話が合う人が嬉しいというお客様も多いです。訪問美容では60代以上でも沢山の方に求められます。

訪問美容業界の将来性については、「訪問理美容としての事業年数がよくわからないですが、高齢者社会では需要と供給を考えた世界だと思います」と話しています。

高齢化が進む社会のなかで、訪問美容の需要は今後さらに高まっていくという見方は、現場を知る者ならではの実感です。

ブランクがある人でも訪問美容師として再出発できる理由

元理容師の友金さんが訪問美容師になるために講習を受ける様子

現場で活かせる技術指導の重要性

友金さんがLBLを選んだ決め手は、「学ぶ過程のイメージができ、就労支援も行っていただけるという事」でした。何をどう学べば現場に立てるのか、その道筋が見えることが、踏み出す一歩につながります。

LBLでは実際のサロンワークを前提とした「現場で使える技術」を軸に指導しているため、学んだことをそのまま現場で活かすことができます。

一般的なスクールで教えられるベーシックカットは、基礎としては重要でも、現場にそのまま持ち込めないケースがほとんどです。その点がLBLの指導と大きく異なります。

teto代表中山

必ず仕事を用意する、必ず雇用するという確約はできませんが、受講生の方に優先的に仕事をお願いするようにしています。

一貫したサポート環境が与える影響

61歳・ブランク15年以上・理容から美容への技術的な転換。この三つの条件が重なった状態でも、約3ヶ月の学び直しを経て、訪問美容師として現場に立つことができました。

修了後はtetoでのサポート体制のもと、週2からスタートし、半年で週4まで仕事を任されるようになっています。スクールでの学びと、就労後のサポートが一体になっていることが、ブランクのある方の再出発を現実のものにしています。

友金さんは今もこう話しています。「身体が動くうちは続けていきたい思いです」

条件が揃っていなくても、始められます。

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この記事を書いた人

中山貴史のアバター 中山貴史 teto代表

株式会社teto 代表取締役。美容師としての現場経験を経て、2010年に訪問理美容tetoを開設。2014年に株式会社tetoを設立し、高齢者施設・医療機関向けの訪問理美容サービスを展開。

現在は約400施設と契約し、年間55,000名以上の施術を担当。これまでに100名以上の訪問美容師を育成し、福祉美容分野の人材育成にも注力している。

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