レイヤーカットのカウンセリング方法|骨格・髪質・ライフスタイル別に解説

レイヤーカットのカウンセリング方法|骨格・髪質・ライフスタイル別に解説

レイヤーカットの提案は、骨格や髪質だけで決まるものではありません。ライフスタイルやスタイリングの習慣まで確認しないと、仕上がった直後は良くても、日常では扱いにくいスタイルになってしまいます。

骨格・髪質別の判断基準とカウンセリングで確認すべき項目を押さえておくと、お客様一人ひとりに合った提案ができるようになります。

目次

骨格・顔型別のレイヤーカットの提案ポイント

提案の基本判断基準(どこにボリュームが必要か)

骨格や顔型に合わせてレイヤーを提案する際は、どこにボリュームが必要か、どこを締めたいかという視点から判断しましょう。

例えばトップが潰れて見える方や、後頭部にボリュームが出にくい方には、その部分を持ち上げる位置にレイヤーを入れることを提案します。骨格そのものを変えることはできなくても、レイヤーの位置を調整することで見え方を近づけていけます。

面長・丸顔への提案ポイント

面長の方は、もともと縦のラインが長く見えやすいため、レイヤーで縦の印象をさらに強調しないことがポイントです。トップに高さを出しすぎず、横にボリュームを持たせてバランスを取ることで、縦の印象を和らげることができます。

丸顔の方はその逆で、トップに適度なレイヤーを入れて高さを出すことで、丸みを縦方向に引き伸ばすようなバランスをつくります。横に膨らませてしまうと丸さが強調されてしまうため、横のボリュームは抑える方向で考えるようにしてください。

ベース型・絶壁への提案ポイント

ベース型やエラが張っている方には、エラの部分にボリュームが集まらないようにするのが基本です。

横に張り出して見える位置に、レイヤーで膨らみをつくってしまうと輪郭がより強調されてしまうため、ボリュームを持たせる位置を意識的にずらしていきます。

絶壁の方の場合は、トップをただ短くするのではなく、ボリュームを出したい位置を明確に決めたうえで、レイヤーを高く入れすぎないよう調整します。

高く入れすぎるとトップが不自然に立ち上がってしまうことがあるため、後頭部全体でなだらかに丸みをつくる意識が必要です。

髪質別のレイヤーカットの提案ポイント

多毛・毛量が多い方への提案

毛量が多い方には、量が集中している部分を分散させて扱いやすくすることを軸に考えます。

広がりやすい髪質の場合は、レイヤーの高さをあまり上げすぎず、その代わり、毛量を少し多めに取るように調整することで、広がりを抑えながら軽さを出せます。

猫っ毛・軟毛の方への提案

猫っ毛・軟毛の方には、まず毛先の厚みを残すことを優先します。この髪質はレイヤーを入れすぎるとペラペラとした印象になりやすく、もともと形になりにくいという特徴もあるため、切り込みすぎないよう慎重に量を調整していく必要があります。

剛毛の方への提案

剛毛の方は髪が広がりやすいので、レイヤーの高さには特に注意が必要です。高く入れすぎると広がりが強く出て、切る前より頭が大きく見えてしまうことがあります。

切り始める前に、どのくらいの長さなら広がりが収まるかを見極めたうえでレイヤーを入れることが欠かせません。

縮毛矯正をしている方への提案

縮毛矯正をしている髪は、レイヤーを入れても自然な丸みが出にくい傾向があります。加えて高い段差をつけてしまうと髪の馴染みが悪くなり、カットラインや段差がそのまま目立ってしまうため、レイヤーの高さは通常より慎重に調整する必要があります。

レイヤーカットのときにカウンセリングで聞くべき情報

提案に必要な情報の聞き出し方

レイヤーの提案に必要な情報は、まずどのような見た目を希望しているのかというイメージを聞き出していきます。

そのうえで、レイヤーを入れる目的が軽さを出したいのか、動きを出したいのかといった目的まで掘り下げて確認することで、提案の方向性が固まっていきます。

ライフスタイル・スタイリング習慣の確認

ライフスタイルの確認では、髪をセットするかどうか、結ぶのか下ろすのか(下ろす場合はそのままにするのか)、耳にかけるのかといった普段の扱い方が判断材料になります。

スタイリング習慣についても、日々どのくらい手をかけているかによってレイヤーの入れ方が変わってくるため、確認が欠かせない項目です。

LBL講師の山崎

実際にお伺いしますが、来店時の仕上がりや、ブローやアイロン、コテを使うのか、手ぐしを通す程度なのかによってレイヤーの入れ方も変わってきます。

特に最近のレイヤースタイルはスタイリングが必要になっているので、必ず確認したほうがいいです。

髪を結ぶことが多い方への確認ポイント

髪を結ぶことが多い方への提案では、髪の結び方が仕上がりに直結します。同じ「結ぶ」でも条件は人によって異なるため、確認を丁寧に行う必要があります。

LBL講師の山崎

顔に髪がかかってはいけない仕事なのか、どのくらいの位置(高さ)で髪を結ぶのか、顔周りの髪は下ろすのか結ぶのかなどで高さや入れ方に制限がありますので必ず確認する必要があります。

提案時に欠かせない確認とレイヤーカットが向かないケース

お客様の「レイヤーにしたい」を鵜呑みにしない理由

お客様が「レイヤーにしたい」と口にしたときも、そのまま言葉通りに施術を進めるわけではありません。まず、お客様がイメージしているレイヤーと美容師側が想定しているレイヤーが同じものを指しているかを確認します。

そのうえで、どこにレイヤーを入れたいのか、なぜ入れたいのかという目的まで掘り下げて聞いていくことで、認識のズレを防ぎながら提案を固めていきます。

レイヤーが向かないケースと代替提案

レイヤーが向かないと判断するのは、毛先がスカスカな状態など、髪の状態によって希望通りにレイヤーを入れられない場合や、くせが強く、やりたいスタイルに対してデメリットのほうが大きくなってしまう場合です。

こうした場合は、レイヤーを諦めるのではなく代替案を提示します。

  • 何回か通ってもらいながら段階的にスタイルをつくっていく
  • ポイントだけにレイヤーを入れる
  • 毛先を切って厚みを出す

訪問美容ならではのレイヤーカットの判断基準|現場でのカウンセリング対応

訪問美容の現場では、サロンのようにカウンセリングだけに十分な時間を取れるとは限りません。限られた環境の中でレイヤーの提案内容を決めるには、複数の情報源から状況を組み立てていく必要があります。

まず、本人の意思疎通が可能かどうかを確認します。可能な場合は本人の希望を軸に、難しい場合はご家族の希望や、日頃の様子をよく知る職員の判断を参考にしながら方向性を決めてください。

加えて、普段ベッドで過ごす時間が長いか、髪を結ぶ機会があるかといった生活環境も、レイヤーの入れ方を左右する重要な判断材料になります。

LBL講師の山崎

意思疎通が取れる場合は、本人やご家族の希望、職員の判断、ベッドで過ごす時間が長すぎないか、身体を拘束する必要があるかどうかなどを踏まえて判断します。

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この記事を書いた人

中山貴史のアバター 中山貴史 teto代表

株式会社teto 代表取締役。美容師としての現場経験を経て、2010年に訪問理美容tetoを開設。2014年に株式会社tetoを設立し、高齢者施設・医療機関向けの訪問理美容サービスを展開。

現在は約400施設と契約し、年間55,000名以上の施術を担当。これまでに100名以上の訪問美容師を育成し、福祉美容分野の人材育成にも注力している。

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