美容業や理容業は、基本的に保健所から許可を得た場所でしか営業は行えません。ただし、外出困難な人を対象にする場合のみ出張し訪問理美容を行う事は可能です。
だとしたら、デイサービスは高齢者でリハビリなどが必要でも外出できる人なので、違法になるのではと考える方もいらっしゃるので、今回はその部分を解説するとともに、デイサービスで散髪した場合の介護保険の扱いも紹介します。
デイサービス(通所介護)の訪問理美容は違法か合法か?

先ずはデイサービス(通所介護)で出張訪問理美容の散髪を行う事は違法か合法かの部分ですが、厚生労働省の通知があります。
厚生労働省:介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する場合の取扱いについて
理美容サービスについては、通所介護と明確に区分可能であることから、「通所サービス利用時の理美容サービスの利用について」(平成14年5月14日付事務連絡)において、デイサービスセンター等において、通所サービスとは別に、利用者の自己負担により理美容サービスを受けることは可能である旨を示しているところである。
ここで「利用者の自己負担により理美容サービスを受けることは可能」と明確に書かれています。本来は許可を受けた店舗か、出張は外出困難な人を対象にだけ認められていますが、デイサービスに通う人に対して行うことも認められています。
外出できるが、美容室に通ったり、自宅で髪を切るのは本人や在宅介護を行う家族の負担も大きいので、妥当な判断だと思います。
teto代表中山tetoでもデイサービス施設でたくさんの方の散髪をさせていただいています




デイサービス(通所介護)での散髪で介護保険はどうなる?


次は介護保険の取り扱いについてです。これも厚生労働省の同じ通知にしっかり書かれています。
厚生労働省:介護保険サービスと保険外サービスを組み合わせて提供する場合の取扱いについて
なお、通所サービスの提供時間には、理美容サービスに要した時間や緊急時の併設医療機関の受診に要した時間は含めないこととしている。
2.通所介護と組み合わせて提供することが可能なサービス
以下の①~④の保険外サービスについては、通所介護と明確に区分することが可能であり、事業者が3.の事項を遵守している場合には、通所介護を提供中の利用者に対し、通所介護を一旦中断したうえで保険外サービスを提供し、その後引き続いて通所介護を提供することが可能である。
① 事業所内において、理美容サービス又は健康診断、予防接種若しくは採血(以下「巡回健診等」という。)を行うこと
厚生労働省は「保険外サービス」として特例的に認めています。ですので、全額自己負担で介護保険が適応される時間と明確に分ける必要があります。
デイサービスの途中に散髪の時間を組み込むのではなく、いったん中断して散髪の時間を設ける状態になります。
通常は、中抜けした時点でサービスは終了し、再開後の保険料の請求はできません。ただし、上記の通知により理美容サービスを受ける際は、組み合わせたサービスにして、中断し散髪後に再開しても良いとしています。
- デイサービス施設で出張し訪問理美容サービスは可能
- 全額自己負担でその時間の介護報酬請求は不可
- 中断し中抜けした後の再開も例外的に認められている
介護職員が髪に対してできる部分とできない部分


簡単なカットなら理容師や美容師じゃない、ヘルパーさんにやってもらえたらと思う方もいらっしゃいますが、理美容業は理美容師のみに認められた行為です。
○○業とは「特定の目的を持って、同種の行為を反復・継続して行うこと」なので、営業活動として行わず、無料・ボランティアとして行うのも禁止されています。
ヘルパーさんが理美容師の免許を持っている場合は、髪を切る事は可能です。ただし、ここでもデイサービスの時間内として行うことはできません。
厚生労働省:在宅の高齢者に対する理容・美容サービスの積極的な活用について
介護保険の訪問介護サービスでは、サービス行為のひとつとして示されている、日常的な行為の「身体整容」として、訪問介護員(ホームヘルパー)が目にかかる髪を整えるなど、髪の手入れ等を行うことが可能です。
したがって、訪問介護員の資格を有する理容師、美容師が、指定訪問介護事業所の訪問介護員として、「身体整容」の範囲内で理容又は美容を行うことが可能です。
なお、この場合は、訪問介護(ホームヘルプ)としての介護報酬を受けるため、出張理容又は出張美容にかかる費用を別途徴収することはできないことに留意の程お願いします。
在宅介護の方へ理美容サービスの積極的な活用を促す通知にある通り、
- 目にかかる髪を整える
- 髪の手入れ等を行う
これら整えることは可能ですが、それ以外の事は禁止です。









