出産や育児、転職などで美容師を辞めたなど、ブランクがある美容師が40代になった時に現場復帰可能かどうか、再就職や転職の現実を紹介します。
また、40代でトレンドを追う美容室での仕事がきつくなってきた方に向けた転職アドバイスもしたいと思います。
ブランクがある40代美容師は現場復帰可能か?

ブランクがある美容師で、40代でも現場復帰は十分に可能です。
40代は似合わせカットや学びの機会が多かった
40代だと、ブランクがある場合は一般的に復帰が難しくなる年代ではありますが、美容師の場合は時代的にスタイルの幅が広がった時代を生きてきており、似合わせカットなども学んできている人が多い。
若いころにカリスマブームもあり学びの機会も多かった方が多く、カットの技術が高く引き出しが沢山ある方が多いので、そういう方は手の感覚を戻すレッスンをすれば、現場で即戦力として求められる存在になります。
teto代表中山私も40代ですが、10代後半~20代前半にかけては、カリスマ美容師ブームがあり、様々なカット技術が進化したり幅が広がりました。
こういう時代以降にスタイリストになった美容師は、現代でも技術面でついていける場合が多いです。


現実的なブランクありの40代美容師の復帰先
| ブランク年数 | 立ち位置 | 復帰先 |
|---|---|---|
| 10年未満 | スタイリスト | 人気店でも可能 |
| 10年未満 | アシスタント | 年齢層高めの一般美容室 訪問美容 低料金系 |
| 10年以上 | スタイリスト | 年齢層高めの一般美容室 訪問美容 低料金系 |
| 10年以上 | アシスタント | 年齢層高めの一般美容室 訪問美容 低料金系 |
※センスや技術の衰えの差など個人差があるので、あくまで私が美容業界で見たり聞いてきた限りでの話です。
10年未満なら人気店でも復帰可能ですが、10年未満でもブランクが長めな場合は、カラーやパーマの薬剤や技術の進化など、最新の状態が分からない事が多いので、学びなおしは必要です。
デビュー前のアシスタントの状態でブランクがある場合、40代になると街中の人気店やトレンドを追うようなお店は厳しくなります。そういうお店を選ばなければ復帰先とする選択肢はあります。



弊社にも40代の方は面接にいらっしゃいますが、この年代でブランクがある方は個人差がかなりあります。
ブランクはあるが家族や友人の髪を切っていたので問題ないと話をされていた方も、チェックすると技術や知識やスピードがかなり衰えている方もいらっしゃいます。
美容師免許を持つ40代の美容師以外の転職や再就職
40代になると美容師という仕事時代がきつくなるという方もいらっしゃいます。そういう方に、美容師免許があるからこそできる仕事を紹介します。
- まつエク・まつ毛パーマ
- ヘアセット
- メイクアップ
- 化粧品・医薬部外品を使用するフェイシャルエステ
- ウェットタイプのヘッドスパ
これらは、美容師という国家資格を持った人じゃないと仕事として請け負う事はできません。これらを提供している会社なら、美容師免許を持っていれば、ブランクがある40代でも採用してくれる可能性があります。
40代ブランクあり美容師が復帰する際の自己チェック


若いころに学んだ内容、ブランクの歴などはもちろんですが、自分ではできると思っていても実際にやると手が動かない、知識が失われている方も少なくありません。
知識面のチェック項目
- 基本的な専門知識(衛生管理、薬剤知識、皮膚・毛髪の基礎)がどの程度残っているか
- 法改正や最新の業界基準への理解(消毒方法、安全基準など)
- 道具・機材の最新仕様への理解(ヘアアイロン、シャンプー台、新しいバリカン、ドライヤーなど)
- 施術プロセスの理論的理解(順序・理由・注意点)
技術面のチェック項目
- 基本技術の再現性(ベーシックカット、ブロー、カラー塗布、ワインディング、シャンプーなど)
- 手元の安定感・姿勢・体の使い方
- 仕上がりの均一性・丁寧さ
- 最新技術への適応度(必要に応じて習得できるか)
スピード、業務遂行面のチェック項目
- 施術にかかる時間(基本メニューの所要時間)
- 手順の段取り力(無駄な動きがないか)
- 複数業務を同時に進める力(会話しながら施術、片付けしながら次の準備など)
- 時間内に安定した品質を保てるか
集客、コミュニケーション面のチェック項目
- お客様との会話・距離感の取り方
- カウンセリング力(要望の聞き取り、提案の仕方)
- 信頼関係を築くための言葉遣い・態度
- SNSや紹介など、無理のない集客方法への理解
- リピートにつながる接客の安定感
総合的な視点でのチェック項目
- 体力・腰や手首の負担への配慮が必要か
- 自信の有無(心理的ハードルの高さ)
- 学び直しへの意欲
- 無理なく続けられる働き方のイメージがあるか
- サポートすれば伸びるポイントがどこか
アシスタントや技術がかなり落ちている40代美容師がブランクから復帰する方法


技術的・精神的に、いきなり現場復帰が難しいと感じる場合は、以下の方法をおすすめします。
- 育成プログラムがある会社に就職する
- パートから徐々に復帰する
- ハイレベルな技術が要らない美容室に就職する
- 訪問美容や低料金も選択肢にする
- しっかり学びなおしできる講習会やスクールに参加する
- 転職サイトのエージェントやハローワークに相談
育成プログラムがある会社に就職する
人気店やトレンドを追うようなお店は無理ですが、一般的な美容室でも、人手が足りない美容室の場合、ブランクありの40代でも積極的に採用して、レッスン期間を設けてくれる場合が多いです。
特に低料金のカット専門店は、多くのお客さんのカットをこなすために、多くの美容師が必要です。そのため、かなり技術が落ちている方や、スタイリストデビューしていないままブランクがある方などを、レッスン期間をしっかり設けて採用しています。
パートから徐々に復帰する
正社員を雇うのは会社側の負担が大きいので、なるべく即戦力を求めるのは当たり前です。ですので、先ずはパートなど、ハードルを低くして現場に戻り、徐々に技術や感覚を取り戻すというのは現実的に取れるステップの1つです。
40代女性だと、子育て中でフルタイムで働けない方なども多いですが、子育て優先で働く日数や時間を考慮してくれる美容室は多くなっています。
ハイレベルな技術が要らない美容室に就職する
技術がかなり落ちていたり、そもそもハイレベルな技術を習得しないままブランクがある場合は、高いレベルを求められない美容室を再就職先に検討すべきです。
そういう店舗の場合は人手不足で積極採用している場合があるので、40代でブランクがあっても美容師免許があるならOKという事も多いです。
訪問美容も選択肢にする
訪問美容も慢性的な人手不足の業界なので、ブランクがあっても採用される可能性は高いです。主な顧客が高齢者で、店舗ではなく施設などへ出張して髪を切る事が問題に感じないなら、選択肢に含めてみましょう。
ただし、訪問美容のお客様はカットのみの方が多いので、カットができる即戦力を求められます。高度な技術は不要ですが、ベーシックカット(ワンレン・レイヤー・グラデーション)は現役と変わらない程度に実力を戻す必要があります。
カラーに関しては、白髪染めがメインなので、最新のカラー材への知識や技術は不要で、過去の知識で問題ない場合も多いです。



大手だと、カット技術は衰えているがカラーだけはできるとかだけでも需要がある場合があります。


しっかり学びなおしできる講習会やスクールに参加する
現役時代はバリバリとやっていた方も、長いブランクがあると、家族や友達の髪を切っていた程度では、知識や技術は衰えています。そのまま復帰して仕事ができず、精神的にさらに不安が大きくなるより、先に学びなおしをおすすめします。
1日だけの講習会などは現役向けにやっているものなので、ベーシックカットの理論と技術をしっかり学びなおせるスクールが良いです。
社会人として働きつつ、育児しつつ復帰を目指す方は、時間がないのでオンライン講座や動画などを見て勉強しなおす方もいらっしゃいますが、細かいチェックができないのでおすすめできません。
本気で現場復帰を目指すなら、マンツーマンなど対面でしっかり技術チェックしながら指導を行ってくれるスクールに行きましょう。


転職サイトのエージェントやハローワークに相談
40代でブランクが長く、なかなか採用してくれるお店が見つかりそうにない場合は、転職サイトのエージェントやハローワークで相談しましょう。
どちらも美容師の案件は多数募集しているので、相談することで自分の条件に合ったお店を紹介して貰える可能性があります。
ブランクがある40代美容師が履歴書・面接で伝えるべきポイント


長期ブランクがある場合、技術や知識が衰えている事は仕方ありません。採用側としても、それを踏まえた上で、会社として欲しい人材かどうかを見極めるので、以下のポイントはきちんと伝えましょう。
ブランクの理由と現状
- 出産や育児、今は仕事できるようになった
- 他の業界の経験も活かす美容師として復帰したい
- 肌荒れが酷かったが克服した
こういう前向きな感じの離職や服飾理由になると印象は良いです。
- 働いた後にレッスンなどきつかった
- オーナーや同僚と険悪な関係になった
- トレンド追求じゃなければできると思う
こういう後ろ向きの印象を与える内容は避けた方が良いです。
前職までの実績
- 以前はスタイリストとして指名客を月◯名担当していた
- ショートカットが得意だった
ブランク前の事なので参考程度になりますが、練習すれば、それくらいのレベルにまで戻る可能性があるので、採用側としては目安にはなります。
学びなおしの姿勢
長期ブランクがあると知識が抜け落ちたり、最新の事情が分からない場合も多いです。自習を行って知識をアップデートしている姿勢や、「問題ないと思う」ではなく「しっかり学びなおしをしたい」という姿勢の方が印象は良いです。
「最初の1ヶ月はカラーやシャンプー、ヘルプを中心に行いながら、貴店のスタイルを学び直したい」などという提案もポジティブな印象になります。
特に40代以上になると、自分のやり方に固執する方も多くなるので、そういう姿勢ではない事がとても大切です。
長期勤務の意思
時間やお金のコストをかける事になるので、長い期間で戦力になって欲しいと思うのは、どの企業でも同じです。ですので、長期勤務の意思を見せるだけでもポジティブな印象を残します。
客層への適性
就職したいお店がどういう客層なのかを見て、その客層に対して自分の適性をアピールしましょう。
「集中して沢山の人の髪を切るのは得意だと思うので、カット専門店は向いていると思いました」とか、「高齢の方と触れ合うのが好きなので福祉美容師に興味を持っています」など、この人はうちの会社に合うなと思わせた方が良いです。











