LBL全ての講習が最大20%OFFキャンペーン中

訪問美容師になるには?資格・働き方・独立の流れをわかりやすく解説

訪問美容師になるには?資格・働き方・独立の流れをわかりやすく解説

訪問美容師になるには、美容師免許があれば未経験からでも目指せます。必要な資格・道具・スキルから、就職・独立それぞれのなり方まで、現場17年の経験をもとにわかりやすく解説します。

目次

訪問美容師とは?

アシスタント業務でブローする訪問美容師の女性

通常の美容師との違い

訪問美容師は、一般的な美容室勤務とはさまざまな点で異なります。主な違いを以下にまとめます。

スクロールできます
項目美容室勤務訪問美容師
指名・売上指名制でスタッフごとに売上が変わる基本は指名なし。チームで売上を作るため、極端な差が生まれにくい
主な施術内容カット・カラー・パーマなど幅広いカットのみが半数以上。カラーはほぼ白髪染め
求められるスタイルトレンドを意識したおしゃれなスタイルが多いスッキリした清潔感のある髪型が中心
施術姿勢基本は座位での施術ベッド上でのシャンプーや、傾いた姿勢でのカットなど特殊な体勢も多い
トレンド対応毎年の流行に合わせた技術習得が必要トレンドを追う必要がほぼない
勤務時間閉店まで店内待機が発生することも必要な時間だけ訪問。夕方には仕事が終わり、昼休みも確保しやすい
道具店舗に設備が揃っている必要な道具を持参する必要がある

特殊な姿勢や角度でのカット・シャンプーは、訪問美容ならではの技術です。一方で、トレンドや最新薬剤の習得プレッシャーが少なく、技術が安定すれば働きやすい環境とも言えます。

また、施設訪問では昼食・服薬の時間が決まっているため、昼休みが自然に確保され、外出してリフレッシュすることも可能です。

どんな場所でどんな人に施術するのか?

訪問美容は、美容師法により外出が困難な方を対象とした場合に限り、美容所以外での施術が認められています。平成28年の厚生労働省の通知により、対象となる方の範囲が明確化されました。

施術できる主な場所

  • 自宅
  • 老人ホーム
  • デイサービス
  • 病院・介護施設

施術対象となる主な方

  • 病気・骨折などの怪我で外出が困難な方
  • 認知症・障害・寝たきりなど要介護状態の方
  • 精神的な障害で外出が困難な方
  • 乳幼児の育児や要介護者の介護のため自宅を離れられない方
  • 婚礼・演芸などの直前の方

判断の基準は「年齢」ではなく、あくまで「外出が困難かどうか」です。元気に外出できる高齢者は対象外となる一方、育児や介護で自宅を離れられない若い方でも対象になります。

なお、デイサービスについては、通所サービスとは別に自己負担で訪問美容を利用することが認められています。

訪問美容師の1日の流れ

訪問美容師の仕事は、美容室勤務とは大きく異なります。施設への訪問を中心とした、一般的な1日の流れを紹介します。

スクロールできます
時間内容
前日予約票を確認し、必要な薬剤・道具を準備。忘れ物は施術不可につながるため、前日チェックが必須
午前施設へ出発。到着後に施術スペースを設営し、9:00〜9:30頃から施術開始。1時間3人を目安に午前中6〜10名を担当
12:00〜13:00昼休み。施設の入所者の食事・服薬時間に合わせて必ず休憩が取れる。外出してリフレッシュすることも可能
午後13:00〜13:30頃から施術再開。全員の施術が終わったら清掃・片付けを行い、施設で精算して帰路へ
15:30〜17:00終業。時間に余裕がある日は在宅訪問を組み込む場合も。会社に戻り、道具の片付け・補填・翌日の準備を行う

美容室のようにお客様がいない時間も店内で待機という状況がなく、必要な時間だけ動く働き方のため、体力的・精神的な負担が少ない点が特徴です。

また、夕方には仕事が終わり、昼休みも確保されているため、ワークライフバランスを取りやすい職種でもあります。

訪問美容師になるために必要なもの

訪問美容のために車に道具を積み込む福祉美容師

必須資格:美容師免許と自動車運転免許

訪問美容師になるために法的に必須な資格は、美容師免許のみです。訪問美容専門の資格や介護系の資格がなくても、美容師免許があれば訪問美容師として働くことができます。

また、法的な必須資格ではありませんが、自動車運転免許は業務上ほぼ必須です。多くの道具を持って複数の施設を回る仕事のため、車での移動が前提になります。

免許がない場合、仕事の範囲やシフトが大幅に制限されるため、取得していない方は早めに準備しておくことをおすすめします。

美容師免許以外に必要な資格

以下の資格は、訪問美容師として働く上で法的には必須ではありません。

  • 介護系の資格
  • 看護師資格
  • 訪問美容師の講座で取得できる民間資格・認定証

ただし、施設側や利用者から「資格を持っている=安心できる」と評価されるケースは多く、余裕がある方には取得をおすすめします。

訪問美容師向けの講座・スクール一覧

以下は、修了後に独自の資格や認定証が取得できる講座です(2026年2月時点)。

スクロールできます
運営会社開催地域料金講習日数現場体験マンツーマン
日本福祉ネットワーク協会五大都市33,000円1日(6時間)なしなし
日本訪問福祉理美容協会全国25,000円1日(5時間)なしなし
日本訪問理美容推進協会全国44,000円〜1日(5時間半)なしなし
NPO全国介護理美容福祉協会東京47,500円4日(28時間)なしなし
日本理美容福祉協会全国27,000円2日(14時間)なしなし
LBL(訪問理美容teto)福岡県66,000円3日(18時間)ありあり

講座を選ぶ際は、現場実習の有無を確認することをおすすめします。知識だけでなく実際の施術現場を体験しておくことで、就職・独立後のギャップを大きく減らすことができます。

teto代表中山

私の経験から、きちんと仕事を始めるなら、現場研修は必ずやった方がいいです。知識だけを入れるでは、現場で仕事ができないのはサロンと同様です。

ですので、LBLでは講習を3日間行い、訪問美容に必要な知識や技術とともに、施設で実際の仕事を通じて現場研修を行う事を大切にしています。

施設からの評価につながる介護資格

介護系の資格は必須ではありませんが、取得していると施設側から歓迎されやすくなります。美容師から訪問美容師になる場合に現実的に取得できる資格は、以下の2つです。

スクロールできます
項目介護職員初任者研修介護福祉士実務者研修
位置づけ介護の基礎を学ぶ入門資格介護福祉士国家資格の受験要件となる研修
受講条件誰でも受講可能誰でも受講可能(初任者研修修了者は一部免除あり)
受講時間約130時間約450時間(初任者研修修了者は約320時間)
取得期間1〜3か月程度6か月〜1年程度
費用相場5〜10万円前後10〜20万円前後
訪問美容師との相性基礎的な介助理解として十分重度利用者対応や施設からの信頼度が高い

訪問美容師としては介護職員初任者研修の取得で十分です。現在は多くの訪問美容師が取得するようになっているため、さらに差別化したい場合は介護福祉士実務者研修まで修了すると、施設側へのアピール材料になります。

必要なスキル・知識

美容師免許があれば訪問美容師として働くことはできますが、特殊な環境での仕事になるため、以下のようなスキルや資質が求められます。

対人・コミュニケーション面

  • 相手の立場に立って考えられる
  • 柔らかいコミュニケーションができる
  • 小さな変化や体調の異変に気づける
  • 約束・時間・記録をきちんと守れる

施術・体力面

  • ベッド上や傾いた姿勢など、特殊な体勢での施術に対応できる
  • 移動を伴う仕事のための体力・持久力がある
  • 状況に応じて臨機応変に対応できる

衛生・感染対策の知識

  • 施設内での感染予防の基本(手洗い・消毒・器具の衛生管理)
  • 高齢者や免疫が低下している方への配慮

一般の美容室と異なり、トレンドを追う必要性は低いですが、高齢者や障害のある方と接する現場特有の知識や心構えは、働き始める前にしっかり身につけておくことが重要です。

必要な道具・機材

訪問美容では、施術に必要な道具をすべて持参する必要があります。カットのみでも相応の荷物になり、カラーやシャンプーが加わるとさらに増えるため、軽自動車での移動が基本です。

必要な道具は大きく以下のカテゴリに分かれます。

  • 施術道具:はさみ・コーム・ドライヤーなどのカット用品をはじめ、カラーやパーマ、シャンプーを行う場合はそれぞれ専用の器材が必要
  • 衛生・養生用品:マスク・消毒液・床シート・ゴミ袋など。施設や自宅は美容室と違い、水や薬剤が飛び散るとシミになるため養生は必須
  • 事務・営業用品:領収書・請求書・カルテ・名刺など。実務面が整っていても見落としやすい部分なので、開業前に揃えておく

道具の総重量はカット専門でも相当な量になり、シャンプー台などを加えると20〜30kgを超えることもあります。詳しい道具リストは以下の記事で解説しています。

訪問美容師になるための3つのルート

アシスタントの美容師がパーマ施術を行っている様子

訪問美容師になる方法は、大きく3つのルートに分かれます。それぞれの特徴を理解した上で、自分に合った入り方を選びましょう。

美容室の訪問部門に就職する

訪問美容サービスを展開している美容室に就職し、訪問担当として働くルートです。給与・社会保険など雇用条件が整っており、収入が安定しやすいのが特徴です。

美容室のブランドや既存顧客を活かして訪問先を確保してもらえるため、自分で営業活動をしなくても仕事が入ります。訪問美容が初めての方や、まず現場経験を積みたい方に向いています。

一方で、シフトや訪問先は会社の判断になるため、働き方の自由度は低くなります。また、訪問美容部門を持つ美容室自体がまだ多くないため、求人数は限られる点は念頭に置いておきましょう。

teto代表中山

サロンワークをしながら、訪問美容の仕事があるときはそちらへという働き方です。私が独立する前が、この形でした。

多くはありませんが、各地域に何店舗かはあることが多いので、求人があれば訪問美容に興味があると言えば、そちらのメインスタッフにしてくれる可能性があります。

訪問美容専門の事業者に就職する

訪問美容に特化した会社に就職するルートです。施設との契約・道具・車両など、訪問美容に必要な環境が整った状態で働き始められるため、現場の施術に集中しやすい環境です。

慣れるまではチームで複数施設を担当する形が一般的で、1人で悩みを抱え込むことが少ない点も特徴です。訪問美容の知識・技術・現場対応を実務の中で学べるため、将来的に独立を考えている方にとっても、経験を積む場として有効です。

慣れてくると1人で施設を任されることもあるし、自宅と訪問先を直行直帰でよくなったり、働き方が柔軟になります。

正社員だけではなく、午前中だけ、午後だけ、子供がいない時間だけなど、短時間勤務のパートなどの採用も積極的に行われています。

teto代表中山

tetoはサロンもありますが、メインが訪問美容なので、tetoのような会社に就職する感じです。

ある程度の技術や知識が蓄積されているので、学ぶという面では1番良いと思います。

大手になれば沢山の契約施設があるので、指名がなくサロン時代はアシスタント業務ばかりだった方でも、毎日カットに入れます。

独立・フリーランスとして始める

個人事業主として開業し、自分で施設や在宅の顧客を獲得して訪問するルートです。働く時間・エリア・料金設定を自分で決められるため、自由度は最も高くなります。

ただし、施設との契約交渉・道具の準備・集客・事務処理まですべて自分で行う必要があります。

訪問美容の現場経験がない状態での独立は、技術面だけでなく業務運営の面でもリスクが高いため、就職ルートで一定の経験を積んでから独立する流れが現実的です。

十分な仕事量を確保できない場合は、訪問美容事業者と業務委託するのもおすすめです。通常はサロンワークをしつつ、休みの日に副業で訪問美容という方もいます。

未経験・ブランクからでも訪問美容師になれる?

ブランクがある50代や60代の美容師がLBLで練習している様子

未経験でも就職できるか

未経験には2つのパターンがあり、それぞれ状況が異なります。

サロンワーク経験ありで訪問美容が未経験の場合

美容師としての基礎技術があれば、訪問美容特有の知識や技術を2〜3日学んで現場に出ることは十分可能です。ベッドでのシャンプーや特殊な姿勢でのカットなど、訪問美容独自の技術は実務を通じて身についていきます。

ただし、技術面よりも高齢者・障害のある方への接し方や、訪問という特殊な働き方に適性があるかの方が重要です。資質の部分が合っていれば、訪問美容未経験でも即戦力として活躍できます。

新卒でサロンワークも未経験の場合

訪問美容の会社は即戦力を求めることが多く、新卒採用を行っている会社は全国的にも多くありません。tetoが加入しているりびふく会では、新卒を採用しているのは髪やさんとtetoだけです。

カットができるスタイリストデビュー済みの人材を求める会社がほとんどで、レッスン時間を確保しにくい規模の会社では新卒採用が難しいのが実情です。

新卒から訪問美容師を目指す場合、おすすめのルートは2つです。

  • 2〜3年ほど一般サロンで経験を積んでから訪問美容師になる
  • 教育体制がしっかり整った訪問美容の会社に新卒で就職する

新卒で訪問美容に入ると、訪問美容に特化した技術・知識が中心になるため、その後に一般美容室へ転身するのが難しくなる点は頭に入れておきましょう。

迷いなく訪問美容師を目指すなら、レッスン体制が整った会社かどうかを入社前に必ず確認してください。

未経験・ブランクから独立はできるか

訪問美容未経験からの独立

以前はサロンワークの経験と営業力があれば、訪問美容未経験でも独立してやっていける部分がありました。しかし現在は業界に大手の会社も増え、ほとんどの施設にはすでに業者が入っている状態です。

未経験で「やらせてほしい」と営業しても、施設側に断られるケースがほとんどでしょう。

一方、大手や既存業者が積極的に開拓していない在宅訪問に絞るなら、未経験からでも顧客を獲得できる余地はあります。ただしその場合でも、訪問美容特有の技術や知識は事前にしっかり身につけておくことが必要です。

施設よりもトラブルが起きやすい環境なので、なんとなく始めると厳しい思いをする可能性があります。

ブランクがある場合

ブランクがある場合は、技術の学び直しと練習が必須です。訪問美容はカットのみのお客様が大半を占めるため、カット技術の完成度が直接、仕事の質と評判に直結します。

さらに以下の点も踏まえておく必要があります。

  • 単価が安いため、カットスピードも求められる
  • 短めのスタイルが多く、誤魔化しが効きにくい
  • ベーシックカットをきちんとこなせる技術が最低限必要

独立前に訪問美容の講座や現場実習で知識・技術を補った上で、まずは在宅訪問から少しずつ実績を積んでいくのが現実的な進め方です。

訪問美容のトラブル・リスク管理

美容師のはさみ

賠償保険への加入

訪問美容は慣れない環境での施術になるため、サロン以上にトラブルが起きやすい環境です。万が一の事故に備えて、損害賠償保険への加入は必須と考えておきましょう。

また、保険加入は自分を守るためだけでなく、施設との契約条件になるケースもあります。保険未加入というだけで契約を断られることも実際にあるため、営業を始める前に加入しておくことをおすすめします。

訪問美容で起こりうる主なリスク

  • ハサミでお客様にケガをさせてしまった
  • カラー剤で施設の床や壁を汚してしまった
  • お客様の衣服・メガネなどを破損・汚損してしまった
  • 薬剤のアレルギーが発症してお客様が病院を受診した

訪問美容師が加入できる主な保険

スクロールできます
保険名対象年間保険料特徴
全美連の美容所賠償責任補償制度美容組合員(サロンオーナー)のみ1,600円〜コストパフォーマンスが高いが、フリーランスは加入不可
みんなのサロンほけん(ビューティガレージ)法人・個人事業主・フリーランス8,790円〜訪問美容に対応。フリーランスでも加入可能

フリーランスや独立したての方は組合に加入していないケースが多いため、ビューティガレージの保険が現実的な選択肢になります。詳しくは以下の記事で解説しています。

よくあるトラブルと対処法

訪問美容はサロンと異なり、自分でコントロールできない環境での施術になります。17年の現場経験をもとに、起きやすいトラブルと対処法をまとめます。

カット・施術に関するトラブル

スクロールできます
トラブル対処法
短く切りすぎてクレームになった本人・家族・職員の希望を事前にすり合わせ、カルテにミリ数を記録する
前回と長さが違うとクレームになった使用したミリ数・薬剤をカルテに記入し、次回担当者に引き継ぐ
毛が衣類・ベッド・車いすに残ったロングクロスや使い捨てタオルを活用し、施術後は四方から確認する
カラー剤で床・壁・衣類を汚した養生シートでしっかり保護し、施術後に洗面所・床を念入りに確認する
頭皮がかぶれた施術前に頭皮の状態を必ず確認する

在宅訪問特有のトラブル

スクロールできます
トラブル対処法
予約したことを忘れていた家族やケアマネージャーが同席できる時間帯のみ施術する
本人・家族・介護士の要望が異なる施術前に全員で要望をすり合わせ、合意した内容で施術する
出張費の認識がなくトラブルになったホームページへの明記と、予約時の事前説明を徹底する
当日キャンセルが続く当日キャンセルのルール(例:料金の50%)を事前に設けておく
お湯が出ない・設備トラブルケトルや洗面器を常備し、イレギュラーに備えておく

訪問美容では本人・家族・施設職員それぞれの要望が異なる場面が多く、「丁寧にやったつもり」がトラブルになることも少なくありません。事前のカウンセリング、カルテの記録、施術後の清掃の徹底が、クレームを防ぐ基本です。

詳しくは以下の記事で解説しています。

LBL-LINE-Button
LBL-TEL-Button.png

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

中山貴史のアバター 中山貴史 teto代表

株式会社teto 代表取締役。美容師としての現場経験を経て、2010年に訪問理美容tetoを開設。2014年に株式会社tetoを設立し、高齢者施設・医療機関向けの訪問理美容サービスを展開。

現在は約400施設と契約し、年間55,000名以上の施術を担当。これまでに100名以上の訪問美容師を育成し、福祉美容分野の人材育成にも注力している。

目次